しょっぱいコンクリート

某大物政治家が、またも自分の発言によって騒ぎを起こしたらしい。敵の揚げ足をとり、自分に有利な場を作る。これも良い政治家であるための仕事の一つだと思うので、失言の少なくない政治家は、それだけでも悪い政治家と呼べるだろう。自分の支持者や属する政党に損害を提供してくれるのだから、敵にしてみれば、良い政治家、いや良いカモであるかもしれない。
彼の属する政党は、議席を十二分に確保し、磐石のように見える。だから、黙々と目的遂行のための準備を整えれば良いだけのように思うのだが、サービス精神が旺盛なのか、それとも、過激な比喩表現を使うことで注目を浴びたい露出癖の持ち主なのか、何だか危なっかしい政治家である。
敵対する諸政党が、あまりに小粒なのと、つい最近まで与党だった某党が、こちらはこちらで失態や失言を十分に蓄積してきたお陰で、現与党の足場は、まだまだ持ちこたえられそうではある。ただ、憲法にしても経済政策にしても、20年以上にわたって積み重なってきた問題群の解消や克服が目的である以上、戦いは長丁場になるはずで、当然のことながら、長期政権として君臨し続ける必要があるだろう。その際、失言の多い政治家の存在こそが、政党の目的を最も阻害する要因になるのではないか?とても心配である。