「メ」ッキから鋼鉄へ

 遅ればせながら『The Dark Knight』を観た。メッキのヒーローが、鋼鉄のヒーローへと変化する瞬間を目にした。それと同時に、凡作だった前作『バットマン ビギンズ』が、実は、今作のために打たれた巧妙な布石だったのではないか?なんてことを観る側に思わせてしまう出来映え。まさに、一石二鳥。だけど、作中でのトゥーフェイスの扱われ方は、好きな敵役なので、個人的には残念だった。次回作のボスキャラになれるだけの深みのあるキャラクターだと思ったのだけど。



【今週の読書】
新約聖書』(共同訳・全注、講談社学術文庫):やはり、最も興味深いのは、処刑寸前の「エリ、エリ、レマ(ラマ)、サバクタニ」(わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか)というイエススの叫びだと思う。
『卑賤観の系譜』(神野清一著、吉川弘文館):高校までの教育では、身分制度に関する詳細な歴史は、おそらく禁忌(タブー)視され回避されている。本書は、そうゆう分野への入門書としては、とても読みやすいと思う。
【今週のアニメ】
鉄子の旅」:第3巻くらいまでで止まっていたけれど、やっと全巻を観終えた。よくもまあ、こんなに渋い内容が、企画を通ったものである。いくらなんでも観る人を選びすぎるだろうに。僕は、楽しませてもらった。土合駅にまた行きたくなった。