北海道と羊

 理学部の隣に広がる芝生。そこからジンギスカンの匂いが漂ってきた。構内では毎日のようにジュージューとマトンを焼く音、音、音。
 先日、寮の友人(東京出身)が「なぜ北海道の人は羊の肉があんなにも好きなのか?」というお決まりの疑問を口にした。そういえば、色々な観光ガイドなんかにも「道民はジンギスカンが好き」云々ということが書かれているのをよく見かけた記憶がある。
 これはあくまで主観なのだけれど、マトンは牛や豚や鳥と比べて特別に美味というわけではないと思う。もしもこの見解が一般的なものだと仮定したならば、北海道の人たちは「羊の肉が好き」なのではなく「羊の肉を食べることが(やむにやまれぬ事情から)習慣として定着した」だけなのではないか、と考えることもできるだろう。
 これを先述の友人に話したところ、「その仮定が正しいとして、じゃあ何で習慣になったのだろうか?」という当然の反応。そもそも羊と言えばイングランドかオーストラリアを連想するものであって、日本を連想することはないだろう。だからよけいに北海道と羊との関係が気になった。
 そこで北海道と羊との歴史をちょっとだけ調べてみた。真偽は定かではないけれど、簡潔に概容が示されているのがこのサイト*1だと思う。やはり、羊の飼育目的は羊毛→肉というようにシフトしていったみたいだ。もちろん、シフトした詳細な理由はわからない。
 それと、北海道に羊をもたらした男エドウィン・ダン氏は、それ以外にも、近代北海道の父と呼んでも良いくらいの業績を残した人物らしい(Wikiより)。もしかしたら北海道の人は小学校の低学年の社会科かなんかで習うのかもしれない。