発表前日

 明日、この地に留まるかor実家に帰るかが明らかになります。
それはそれとして、今週は、新しい研究テーマを探すために部屋にこもって本を読んでました。
修士論文のテーマをこのまま研究し続けても、職には就けないのだそうです。おいしい部分は既に食い尽くされており、僕も論文を書きながら限界を感じていました。ですから、ちょうど良い機会なのかもしれません。
どんな本を読んでいたかというと、J・フレイザーという人の『窒息するオフィス』というルポ形式の本です。ブルーカラーだけでなく、もはやホワイトカラーでさえも人間らしい生活ができなくなっている、そんな1995年以降のアメリカ社会の現状について、何人ものホワイトカラーへの取材を基に描かれています。この本が、僕の新しい研究テーマに結びつくのかどうかはまだわかりませんし、まだまだ勉強が足りない段階です。
追伸:先日、ヴァレンタインデーとかいう資本家と宗教家の陰謀(?)があったそうですね。今日気づきました。
【今週の読書】
『消滅飛行機雲』(鈴木清剛新潮文庫):この小説は良いものです。
檸檬』(梶井基次郎新潮文庫):あか抜けた文章でした。意外です。
【今週の映画】
『JFK』:なんで今さら?と思われるくらい有名な作品です。長時間、飽きずに見ることができました。
スターウォーズ エピソードⅢ』:噂ほどつまらない作品ではありませんでした。ただ、暗黒面に堕ちる過程があっさりし過ぎている点に不満あり。
『キッド』:チャップリンの名作。シェイクスピアの脚本、手塚治虫の漫画、黒澤明の映画、これらに共通して言えることですが、それぞれ、格ジャンルの礎を築いたものではありますが、礎は礎でしかないのであって、あがめたてまつるのは誤りだと思うのです。チャップリンの映画も1個の作品としては面白いし、現代にも通じる主張を見出すことができるとは思うのですが、彼らを礎として、新たな作品が次々と生み出されているわけですし、彼らの手法のようなものも次々に昇華されているわけですから、『キッド』は、僕にとって新鮮味に欠けました。でも一見の価値はあります。