シティ・コネクション

 コネ入社か。コネに頼ることなく入社した人が多い場合、入社後のプレッシャーの重さに耐えられるかどうかも重要になってくるのだろう。仕事でミスしてしまった場合も、「コネ」があるせいで、誰も直接には注意してくれず、とても婉曲的かつ文学的な表現の皮肉を、先輩や上司に言われてしまうに違いない。何しろ、天下の〇〇書店の社員なのだから、自社の出版している数々の古典・名作の類から、洒脱な表現の引用を駆使した皮肉を言うのだろう。
 冗談はここまでにするとして、「コネ」の無い状態からスタートして、入社試験なんかを受ける日までに「コネ」の有る状態へとこぎ着けられるような、いわゆるタフネゴシエーターやタフインキュベーターのような人材を欲しているということなのだろう。例えば、サラリーマン〇太郎みたいな。
 よほど某書店に思い入れがない限り、そういった人ならば、どこでも就職できそうだ。


【本】
板尾創路ピエール瀧の考える文化 ハチ公はなぜ剥製にされたのか?』(板尾創路ピエール瀧、大田出版)
『からだの発見〈新・ちくま文学の森8〉』(鶴見俊輔ほか編、筑摩書房)
Helvetica Standard』(あらゐけいいち角川書店)
女子大生家庭教師濱中アイ』全6巻(氏家ト全講談社)