あばよ涙 よろしく勇気

 東映さんのおかげで、「宇宙刑事ギャバン」と「機動刑事ジバン」を見ることができた。この選択に深い意味はない。ギャバンについては、もはや懐かしさすらおぼろだったけれど、OPソングを聴いただけで僕の中で何かが甦ったような感じがした。ド直球の歌詞が、すンばらしい。ジバンの方は、比較的新しいので、あらすじも何となく覚えていた。
 それにしても、いくら思い出補正がかかっているにしても、やはりギャバンにまで戻ってしまうと、敵の着ぐるみ感が前面に出すぎてしまっていて、観ているこっちが照れてしまう。他方、ジバンの方は、まだ落ち着いて観ることができた。
 そういえば、気になったことが二つある。一つ目。ギャバンについては言うまでもないけれど、ジバンにも、「男らしさ」を強調しようとする雰囲気があるように思う。最近では、おそらく忌避ワードに分類されているであろう「男らしさ」や「女らしさ」であるが、こういった言葉は、いつ頃まで普通に使われていたのだろうか?
 二つ目。よく知られているように、ジバンが敵(バイオロン)と面と向かったときに読み上げる条文(対バイオロン法)がある。その内容が結構ヒドイ。治安維持法も真っ青だ。

第一条
機動刑事ジバンは、いかなる場合でも令状なしに犯人を逮捕することができる
第二条
機動刑事ジバンは、相手がバイオロンと認めた場合、自らの判断で犯人を処罰することができる
(補足)場合によっては抹殺することも許される
第三条
機動刑事ジバンは、人間の生命を最優先とし、これを顧みないあらゆる命令を排除することができる

―以上、機動刑事ジバン - Wikipediaより抜粋―

ジバンが登場したが最後、処罰されるか否かは、全てジバン様に委ねられているというようにしか解釈できない。相手がバイオロンかどうかを判断する基準が、単なる主観だ。それと、ジバンの階級が警視正ということに、今になって初めて気づいた。超エリートじゃないか。

追伸:メタルダーは、やってくれるんだろうか?