インフラのインフレ

まだ正確なことは分からないのだが、引越しは、ちょっと無理っぽくなってきた。
そりゃそうなのだ。日本列島の上半分のほぼ全てのインフラが、切断状態にあるのだから。
先週と今週は、引越し業者さんに引越し料金の見積もりをしてもらっている。既に、4社ほどの業者さんに見積もりをしてもらった。
今日は、震災後初めての見積もりだった。それで、今日初めて、僕は、今回の引越しは、かなり困難であることをその業者さんから聞いた。


「3月4月は、引越しシーズンだ。業者さんたちにしてみれば書き入れ時。そうであれば、引越し業者の所有している(あるいは賃貸している)倉庫には、既に引き受けた荷物でいっぱいのはずである。本来ならば、この荷物たちは、船や飛行機や鉄道やトラックによって、顧客の引越し先へと次々に運搬されてゆくはずなのだが、肝心の陸路も空路も海路(港の機能)は、停止している。
だから、倉庫からは荷物が捌けない。倉庫の容積は限られているから、これ以上荷物を詰め込むわけにはいかない。
結果として、僕の荷物を一時的にであれ保管しておくスペースは、国内には存在しない。」


「」の中に書いたことは、今日、見積もりにやって来てくれた営業マンと僕との会話内容の要点だ。
災害間もない今日、インフラ機能の復活が、いつ頃になるのかは分からないし、目どすら立てられない。それに、僕の引越しなどという問題は、このご時世においては、ささいな問題ではある。
ただ、ささいではあるのだが、引越しに伴って必要となる各種手続きのことや家賃のことなんかを考えると、いつ頃引越し可能になるのかを知りたくなるのも人情というものだろう。