フィクショナルノンフィクション

漫画の単行本には、ブックカバーを外すと、表紙や裏表紙にオマケ漫画が載っているものがある。そういった隠し漫画は、たいていの場合、物語本編の雰囲気や世界観を壊すことにはならない。
本編で社会に反する性行為を試みたキャラクター、あるいは、そのようなキャラクターを活躍させた作者本人(を連想させるキャラクター)を、この隠し漫画の中で罰したり処刑したりすれば、とりあえず「反社会的な性行為を賛美した」漫画というレッテル貼りからは逃れることができるんじゃなイカ?名付けて「メタ自主規制」。
ただし、某条例では、「誇張」も処罰の対象になるようなので、これだけでは対処方法として十分ではない。「誇張」の無い漫画というのがあるとしたら、それは、存在自体が矛盾であるような代物だ。だから、「誇張」禁止というルールを回避できるような漫画を作るのは、至難の業だろう。
最悪な未来が実現した時のために、それに対抗し得る表現手法の開発、あるいは、ガンカタの修得、僕以外の誰かが、どちらかに心身を捧げなければならないのかもしれない。
【本】
金・銀・銅の日本史』(村上隆著、岩波新書):著者は、フランスでやらかした人とは別人。
『王様は裸だと言った子供はその後どうなったか』(森達也著、集英社新書)
よつばと!』第10巻(あずまきよひこ著、電撃コミックス)
【DVD】
イングロリアス・バスターズ」(監督:クエンティン・タランティーノ、主演:ブラッド・ピットほか)