まんじゅう屋始末

・・・前回のつづき・・・
実を言うと、HPの作成は、予定より進んでなかった。それでも、後は商品の写真と店の写真などを貼り付けて、細かな装飾をほどこせばアップできるところまでは出来ていた。もっと言えば、その写真も、父がデジカメ(マイブラザーの)を使って撮影したものを既にメールで送ってもらっていた。
ただ、父が悪戦苦闘の末に撮影したであろう写真は、お世辞にもキレイとは言えない代物だった。クラシックなカメラでならば、個人の写真屋に展示されたこともある腕前を誇る父なのだが、おそらくデジカメの「デジタル」な部分が、父のヴィヴィッドな感性を狂わせたのだろう。送られてきたのは、薄暗くてピンボケした写真ばかりだったのである。しかも構図がイマイチ(僕に言う資格があるとは思えないが)。ちなみに、父は、つい最近まで、CDもレコードと同じプレイヤーで再生できると思っていた。
商品の写真や店の写真は、売り上げを左右する重要な要素なので、僕は、写真の撮り直しを要求し、出来ることなら父ではなくマイブラザーに撮ってもらうよう伝えたのだった。
けれど、弟は気分屋なので、なかなか写真を撮る気にはなってくれず、一ヶ月経過、二ヶ月経過・・・というように月日は流れ、現在に至ったわけである。
許可が出るまえにHPを公開していたら、注文が入って、販売していたかもしれず、そうなっていたなら、法を犯すことにもなりかねなかった。結果的には良かったのかもしれない。

とりあえずこれが、晒さずに済んだ商品の写真(by 父)。こんなんでも、複数枚あるなかのベストピクチャーってことになるんだと思う。