「デ」スプラス

 論文を某学術雑誌に投稿して、はや半年以上の月日が経過した。それなのに、未だに何のリアクションもないままだ。「テメエのクソッたれな論文は受け取ったぜ! だが、廃棄した!!!」という否定的なお返事すら無い。
 それで仕方なく当の審査委員長本人にお伺いのメールを送信したのだけど、送信から一ヶ月が過ぎた今日になっても、やっぱり返事がこない。
 ということを今日の昼過ぎに指導教員へチクってみたら、何ヶ月か前に、審査委員長のご自宅がバーニングしてしまったという驚愕の事実を聞いてしまった。それ以来、審査委員長を務めていた先生は、茫然自失になってしまい、何も仕事が出来ない精神状態へ陥ってしまったらしい。
 家も蔵書も紛失してしまったら、そりゃあ青二才の論文なんぞ受け取ってる場合ではないし、そのメールに対応できなくもなるだろう。特筆すべきは、僕の運の無さっぷりである。何もこのタイミングで燃えなくても良かろうに。もしかすると、経済学の神様に愛されていないのかもしれない。
 明日か明後日には、もう一度、今度は他の審査委員の方へメールを送って確認してみようと思う。僕の論文は燃えてしまったのか、それとも無事に学会本部で保管されているのか、ということを。



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Dr.HOUSE」DVD第3巻。