「ビ」フォア・リーディング

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実際に読んだことがある本に『ハリー・ポッター』シリーズが挙げられているあたりが、妙に生々しい。本を読まなければならないという強迫観念は、どこの国にもあるのだろうか。そういえば、名作をあらすじで読むみたいなのが、一時期、書店を賑わしていた。
ひょっとすると、古典と呼ばれ、長い歴史を生き抜いてきた本のなかには、誰も読んだことはないけれど、誰もが読んだふりをしてきた結果、古典と呼ばれるようになった本なんてのもあるのかもしれない。
無理して読む必要はないと思うけど、古典にはハズレが少ないのは確かだと思う。それとは対照的に、書店員のPOPのついた岩波新書とか中公新書とか諸々の新書には、ハズレが多いと思う。

【今日の読書】
『新しいもの古いもの』(池波正太郎著、講談社文庫)