「う」っかり力

 組織や社会、人がたくさん集まった場合に必要なのが「うっかり」力。「うっかり」氏1人のために、集団全体が危険にさらされる可能性もあるけれど、集団固有の閉塞感を回避するのに役立つ。それに、「うっかり」氏の提供してくれるピンチは、集団の中の優秀な人をより優秀な人へと育成する機会にもなる。居心地の良い集団を形成するのには、是非とも居て欲しい。水戸黄門御一向様の旅が長続きするのも、「うっかり」なあの人のお蔭かもしれない。

【今日の読書】
『まともな人』(養老孟司著、中公新書)