上海亭の怪

 食事の準備は、寮の共用キッチンで行うのが習慣となっている。そこにあるテレビをつけ、見るとはなしに見ているってな感じでまな板の上の野菜や肉に包丁を入れるのだ。
 今日も、そうやっていつものように夕飯の準備をしていたら、テレビから聞覚えのあるセリフが聞こえてきた。画面へと目をやると、見たことのないドラマがやっていた。なのに、人物たちのセリフやシチュエーションには、確かに見覚えがある。そう、テレビ版「パトレイバー」第29話「特車二課 壊滅す!」にそっくりなのだった。
 すぐに「ケータイ捜査官7」というドラマであることが判明した*1。「仮面ライダー龍騎」でライダーの1人を演じていた人が、太田巡査とよく似たセリフを話しており、物語の進行が女性のナレーション*2で淡々と進められ、物語の幕もそのナレーションで降りる、という点も似ていた。その他の人達との掛合いや大まかなシチュエーションもそっくりだった。今さっきwikiを見たら、この回の監督は、レイバーの第29話と同じ押井守監督だった。「特車二課 壊滅す!」は、名作の誉れ高い回なので、この回を引用するなんて、どこの由井正雪(『蛮勇引力』より)だ!?と思ったけれど、なんだ本人か。
 でも、レイバーの声優さんたちの演技力があまりに優れていたからなのか、今日のドラマの方はイマイチだった。それにしても、このケータイ何たらとか言うドラマ、キャストもスタッフも豪華だなあ。

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*1:ケータイ捜査官7 - Wikipedia

*2:パトレイバーでは「熊耳 武緒」巡査部長が、今回のドラマでは、組織のリーダー的存在っぽい女性がやっていた