常識

　今、K寮の僕の住む階は、厄介ごとを抱えている。いや、正確に言うならば、抱えていた厄介ごとが、いよいよ収拾のつかないレベルにまで膨れあがった。
どんなマンションにもアパートにもご近所さんにも、困った人というのはいるものなのだろう。人が「困る」のは、たいていの場合、自分の常識が通用しない場合なのではないか。相手なり自分なりを説得および納得させるための論拠としてきた「常識」が通用しない。論拠を失った思考は、闇の中をさまようのみ。
　というわけで、僕らは困っている。１０人中９人が困っている。では、何に困っているのか。具体的には次の数点。
１、洗面所ではなくキッチンシンクで歯を磨き、うがいを行い、淡を吐く(隣で他人が食器を洗ったり料理をしたりしていても関係なし)。事後処理はもちろんやらない。
２、キッチンシンクやトイレで髪を切る。事後処理はもちろんやらない。
３、他人のテリトリーを勝手に占領する(これは寮の事情を知らないとサッパリな内容だろう)
４、ゴミをゴミ箱に捨てない。
５、清掃職員のオバサンに旧ザク風ショルダーアターック！(何かが気に食わなかったらしい)
・・・・・・etc
何だか書いていて虚しくなるようなくだらない内容なのだが、こんなくだらないことでも僕らの日常生活には馬鹿にならないダメージを与える。
こんなことが３年程続いたのだが、先日、とうとう、寮を管理する職員に「困った人」のことを訴えた。誠実なソーシャル・ワーカーであるその職員さんは、彼に優しく「そうゆうことはやっちゃだめですよ」と注意したらしいのだが、彼は「人によって価値観は違うのだから云々」と正々堂々反論したらしい。・・・しゃべり場ですか？
　昨日、僕らは、そのやり取りの一部始終の様子を記したメールを職員さんから受け取った。僕ら９人は、ほろ苦い表情で互いの顔を見た後、頭を抱えたのでした。今現在、その「困った人」は、注意されたことに対してとっても腹を立てています。ナイフみたいに尖っては、てな感じです。

【今週の映画？】
『らき☆すた』９巻まで。
『瀬戸の花嫁』４巻まで。
『今日からマ王！』４巻まで。これ以上は観ないと思う。
『CITY HUNTER』大澤誉志幸のかっこ良さがわかってきた。