個+個=?

以前、『BATMAN BEGINS』を観たことは、ここにも書いたと思う。レンタル開始されてすぐのことだったから、結構な時間が過ぎた。この映画の話をしようと思ったのは、この映画のキャストやスタッフの顔ぶれを最近知り、ある意味で驚いたから。
クリスチャン・ベール(バットマン):「アメリカン・サイコ」「リベリオン」の主人公役
ゲイリー・オールドマン :「レオン」で狂気の刑事役をやっていた。
そして、監督はクリストファー・ノーラン(最近の作品『プレステージ』は名作だった)。
これ以外にも、名優ばかりが出演している。
それなのに、観た人はわかってもらえると思うが、イマイチなのだ。出演者とスタッフの顔ぶれからすれば、作品の出来栄えは惨憺たるものかもしれない。最高のメンバーでイマイチ(最低)な結果。
映画は総合芸術。組織によって製作される。これは組織というものの不可思議さの一端なのかもしれない。これは極端な事例のひとつかもしれないが、優秀な個人の集合が優秀な集団になり得るわけではないことを示唆しているのかもしれない。
【今週の読書】
メタフィジカル・パンチ―形而上より愛をこめて』(池田晶子著、文春文庫)
『哲学者ディオゲネス世界市民の原像』(山川偉也著、講談社学術文庫):実家との往復で読んだ。以前から、名前は知っていたけれど、その思想や生き様は知らなかった。一休宗純(史実の方)もしくは『あっかんべェ一休』が好きな人は共感する部分があるかも。
『癒しのチャペル』(辛酸なめ子白夜書房):取材を下敷きにしたエッセイという形式。毒物及び劇物取締法に触れるかもしれない猛毒です。
【今週の映画】
「ファンタスティック4 RISING OF THE SILVER SURFER」:前作は大変面白かったのだが・・・・・・