「の」ぐちさん欠場

 オリンピックが終わって約二週間が過ぎた。マラソン選手に怪我や棄権が多いのは、仕方のないことなんだと思う。長距離走が死ぬことよりも嫌いで、なおかつ、生きることよりも苦手な僕には、42.195キロなんていう距離を走破しようとする人の身体の構造や精神の仕組みなんて理解できっこないけれど、あれが害悪であることはわかる。なにしろ、有名な言い伝えに登場するアテナイの兵士は、役目を果たした後に死んだとされているのだから*1
 大学構内をランニングしている人を見るたびに、自分の肥満を棚に上げつつも彼らの健康が心配になる。

【今週の読書】
『虫眼とアニ眼』(養老猛司・宮崎駿著、新潮文庫):二人の怪物の対談。
『妃は船を沈める』(有栖川有栖著、光文社):火村シリーズの最新作。
よつばと!』(あずまきよひこ著、電撃コミックス):今回もおもしろかった。よつばが「かあちゃん」と言うたびに、なんだか悲しくなってしまうのは、僕が既成概念に囚われているからなのだろうか?